コラム

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歯を削らないラミネートベニア

 

 

 

今回は40代女性です。

1年前の矯正治療中から相談を受けていました。

やっと矯正治療が終了してたので、予定通り最後はセラミックで歯を整えることになりました。

 

 

術前

 

 

前歯の両隣にはインプラントが入っており、矯正でもインプラントの位置は動かせないのでこのインプラントが今回の治療で難しい場所になります。

患者さんからのオーダーは歯を綺麗にしつつ、上顎のボリュームを作りたいということで

歯を削らずラミネートベニアを貼り付けることにしました。

 

矯正期間の1年間は仮としてハイブリッドセラミック素材でラミネートベニアをつくり貼り付けてもらい最終的にセラミックで作った場合のイメージを見てもらうことにしました。

※ ハイブリッドセラミックとはレジン素材(樹脂)とセラミック粒子を混ぜた素材です。

 

 

術中

 

 

上記の状態で1年、前歯以外の矯正を行うとのことでした。

仮で着けていたベニアも脱離することなく、1年が過ぎ

無事にセラミックに置き換えることができました。

 

 

術後

 

 

治療法 ラミネートベニア、インプラント上部構造

治療期間 1年3ヶ月

治療費 ハイブリッドセラミックラミネートベニア1本 44,000円(税込)×8本=352,000円(税込)

    インプラント仮歯1本 8,800円(税込)×2本=17,600円(税込)

    ラミネートベニア1本 121,000円(税込)×6本=726,000円(税込)

    インプラント上部(オールセラミック)1本 220,000円(税込)×2本=440,000円(税込)

    処置費 8,800円(税込)

    合計 1,535,600円(税込)

 

 

 

 

 

もともと気にされていた前歯のボリュームができ、歯も白くすることができたのでとても喜んでもらえました。

 

 

2〜3年前から削ららないラミネートベニアが少しずつ増えてきています。

どうも韓国ですごくブームがあった様で、今年から続々と韓国の削らないラミネートベニアが日本の歯科業界に入り込んでいます。

今年の夏頃から日本でも流行しそうな感じがしています。

 

では、削らないラミネートベニアはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?

 

メリット

1、従来のセラミック治療やラミネートベニア治療と違い歯を削らないため歯にとってのリスクが低い

2、化粧感覚で色や形を変えることができ、時代や年齢に合わないと感じたらラミネートベニアを剥がせば自分の歯がほぼ無傷のままでいられる

3、ホワイトニングが痛くてできない方は歯を傷つけることなく白くすることができる

4、歯並びが悪い方が期間をかけずに、歯を削らずに歯並びを良くすることができる

 

デメリット

1、ラミネートベニアが割れたり、剥がれたりするリスクがある

2、ラミネートベニアが薄いため天然の歯の色に影響を受ける

3、出っ歯や捻転歯などは削らないと綺麗な歯並びにならないことがあるため、全く削らない治療は症例が限られる。

4、技術的に精密さを要求されるため、通常のラミネートベニア(削る場合)より治療費が高くなることがある。

 

 

ラミネートベニアを考えている方は治療を受ける歯医者がどのくらいラミネートベニアの経験や技術があるか、

自分がイメージしている通りに治してもらえるかしっかり判断するようにしてください。

 

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