コラム

column

ずっと歯茎の調子が悪いです・・・

 

 

 

今回の患者さんは60代の男性です。

長年調子が悪くどうにかして欲しいと

紹介で来院されました。

複数箇所の歯肉から排膿があり

毎月もしくは多いと月に2回は右上奥や左上奥、たまに下の前歯付近など腫れたり、痛くて咬めなかったりと生活で支障をきたしていることが悩みとして来院されました。

 

 

 

術前

 

 

写真は術前としていますが、歯周病治療は完了して最後に前歯の治療に取り掛かる直前の写真です。

 

 

今回の患者さんはこの数年間、歯医者での毎月のクリーニングは欠かさず通っていた上に

ご自身でも高いモチベーションで歯磨きをしているため歯の汚れは少ない状態でした。

 

それなのに、歯周病?

と思う方もいると思います。

確かに初診時に診察すると歯の汚れは少ないが歯茎が腫れている状態でした。

 

生活の質と抜歯のタイミング

 

レントゲンによる診断や歯周ポケットの測定、毎日の生活での不便さなど

総合的に診断しその上で患者さんと相談して

無理して残していた左右の奥歯を各1本ずつ抜歯することになりました。

それと同時に咬み合わせの調整も行うことで、腫れの頻度がかなり減りました。

 

今まで通っていた歯医者は

抜くのは勿体無いから・・と歯を保存する方針だった様ですが、

毎月1〜2回歯茎が腫れていて、痛い思いをしてまで歯を残すのはどうかと

抜歯を決心しされました。

 

必要に応じて再生治療

 

できるだけ歯は抜きたくないので、

保存可能な歯に関しては、必要に応じて歯周組織の再生を促す治療を行い

一旦、歯周病治療が終了しました。

 

抜いた場所はどうなるのか?

 

歯の機能、長期的な口の中の健康維持と清掃性、審美性、経済性(費用)

これらは開業当初から最も重要視して治療計画を行っています。

抜いた歯の部分は全てインプラント治療で補う必要があるか?と聞かれたら・・

 

それは違います。

 

歯は親知らずを除くと、基本的には上下で14本ずつあります。

ただし、最後臼歯(一番奥の歯)を抜いた場合は

他の歯の状態、かみ合わせのバランス、咬む力、歯ぎしり、年齢、体格などを考慮して

抜けたままで処置をしないという選択もあります。

今回の患者さんは抜歯した歯が最後臼歯だったので、

奥歯は無し という選択をとりました。

それでも1本はインプラント治療を必要とする部位があったため治療しています。

 

最後に

 

患者さんが高校生の時に治した前歯を

再治療して欲しいという事で

最後に前歯の治療を行いました。

 

 

術後

 

 

治療法 歯周病治療、インプラント治療、審美治療

治療期間 1年半(その後、定期的にメンテナンスで通院中)

治療費 合計 976,800円(税込)

 

 

治療後、半年ほどメンテナンスで通っていただいていますが、

治療前から考えると

痛みや腫れなどに悩まされることなく、毎日快適に過ごせるようになった!と

喜んでいただいています。

もともと、自宅でのブラッシングのモチベーションが高いので

このまま長期間の口腔内環境の維持が見込まれると考えています。

 

 

 

 

歯周病や審美性、失った歯にしても

ただ治すだけでは意味がありません。

歯としての機能、長期的な予後の安定、清掃性など

ずっと歯は咬めて(使えて)が当たり前

調子が悪くなると、毎日が不快になります。

それを治療しても、

また不調が繰り返すようでは意味がありません。

これ

文章で読むと当然だろ!繰り返さないように!と思いますが、

実際には何度も虫歯や歯周病、挙げ句の果てに抜歯となってしまう患者さんはいます。

これは歯医者だけでの力ではどうにもならないこともあり

その時大切になるのが歯医者とそこに通う患者さんとの信頼関係だと

短い診療時間でその信頼関係を構築している先生はいっぱいいると思いますが

私はそんなに器用ではないので

基本の治療時間1時間として説明してから治療、その後また説明と治療後の予測の説明をする

これにより患者さんが自分の歯の状況を知ることで歯を大切に思うようになれば良いと思いながら治療しています。

 

 

前の記事 :
次の記事 :

一覧に戻る