コラム

column

ボロボロの歯でも大丈夫です。

 

 

 

先日初診で来院された患者さんが

「私、歯がボロボロで歯医者で診てもらうことが恥ずかしくて・・・こんな事になるまで歯医者に来れませんでした」

と、

私は「大丈夫ですよ!ここは歯医者なんだから」と伝えました。

 

でもこのように言う患者さんは結構多いです。

 

そもそも歯医者は歯を治す場所ですから何も恥ずかしくないですし怒ったりもしないです、

頼って良いんですよ。

 

でも、患者さんからすると何言われるか、何されるか、分からないですよね。

 

特に当院は審美治療や歯周病治療をメインで行なっているので、

歯の見た目に悩んで来院される患者さん、歯のメンテナンスをサボっていた患者さんがこのように話し始めることが多いです。

 

話を聞かせてもらうと、多くの場合は、以前もしくは子供の頃の歯医者で怖い思いをしたり、不信感をもったり、嫌な思いをしたり、とても痛い思いをしていることが多いです。

 

このように話を聞かせてもらい、歯について、治療について話ができるようになるだけでも話をした患者さんは歯の治療に前向きになり、安心したように感じます。

 

 

今でも通院している患者さんの話です。

 

当院に来院する数年前に、当時通っていた歯医者で治療中にとても痛い思いをしそれ以来治療が怖くて歯医者に行けなくなったのです。

これ以上歯を失いたくないという気持ちで、勇気を出して当院に来院しました。

初日は口の中を見ることなく話をするだけで終わり、次回は診察のみという約束で予約を取ってもらいました。

その時の印象として、明るく話をしていただき笑いも出て緊張はしているとは思うものの歯医者が怖いのか?と思わされるくらいの感じで初日を終えたのです。

これならスムーズに治療ができるような気がしていました。

2回目の来院、最初は前回と変わらず明るい感じでスタートしまたが、

いざ、診療台を倒して口の中を見せてもらいはじめたら・・・

一瞬にして大量の汗が!

私もすごく驚きましたが、平静を保って明るい感じで「今日は診せてもらうだけですからね」と言い

早々に口の中を軽く診ただけで、診療台を起こしました。

「今日はリハビリですからこれで終わりましょう」と伝えて

世間話をした記憶があります。

 

その患者さんは少しずつ歯のクリーニングをさせてもらい、

それが1年半ほど続いたある日に、

「先生、そろそろ治療すすめてください」と言われ

それから2年近くかけてゆっくりとその患者さんのペースで治療を終わらせることができました。

今では1〜2ヶ月に1回の歯のクリーニングに来院しています。

初診時の印象のまま、来院するといつも明るい方で

もう診療台を倒して治療が始まっても汗ひとつ流すことなく歯のクリーニングを受けています。

 

 

このように意外と大丈夫なんです。

患者さんのペースで治療を進める、怖かったり、嫌だったら、じっくり話を聞く。

私に話しにくい方はスタッフに話しをする方もいます。

当院では無理に治療はせず、患者さんに寄り添いながらチームで治療をすすめています。

 

 

治療の最後に「ここに来てよかった」、「人生を助けてもらった」など言っていただけますが、

私たちはそんな大したことはしていません。

まずは「話をするだけ」、「一度口の中を診せるだけ」この大きな勇気が全てを変えるのです。

 

 

このコラムは冒頭の先日来院した患者さんが、

もっと私のように困っている人のために先生の診療スタイルを発信して欲しいと強くすすめられて書きました。

 

歯のことで困っている方、悩んでいる方、諦めかけている方、痛いことが怖い方は

一度、話だけでも良いので来院してみてください。

私だけでなくデンタル サロン モナのスタッフの誰かが助けになると思います。

 

 

 

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