コラム

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歯医者選び

 

 

 

今回はちょっと小難しい話をします。

 

「ラポールの形成」という言葉を聞いたことありますか。

いきなり聞き覚えのない言葉ですよね。

語源はフランス語の様です。

もともとは架け橋という意味が「ラポール」にはある様です。そこから、親密な関係や信頼関係という意味を言います。

このラポールの形成は私が学生時代から重要だと言われてきました。

歯医者も患者さんも先ずはラポールの形成ができてから、治療に進むのが理想的です。ただ、緊急性がある場合、痛い時などは難しいかもしれませんが痛みが取れたら心の余裕がで治療の説明を聞けますし、迅速な対応で痛みをとってくれた歯医者に対して少しは信頼感も出ますよね。

 

次に「インフォームドコンセント」

この言葉も聞いたことありますか?

こちらも私が学生時代から重要だと言われてきていることです。

簡単に言いますと、「患者さんが治療内容を理解して納得して合意する」ことです。

ただ、もう少し難しいです。

単純に患者さんだけの問題ではなく、歯医者をはじめ医療従事者が患者さんの意向、状況、説明内容をどのように受け止めたかなどを共有して患者さんやその家族だけでなく医療従事者も含めて皆で合意することを言う様です。

ここで間違えないで欲しいのは治療の説明を受けたが理解していない、納得していないのに返事や同意書などで同意の意思を示すことだけはしない様にする事です。

歯医者の中には患者さんが同意の意思を示すとその後あまり途中の説明をせずドンドン治療を進めていく人もいます。

そう言った場合も歯医者の側からは説明して同意をもらった治療をしていると思っています。

が、私が思うに患者さんは一度や二度の説明で治療の内容を理解するのは難しく、患者さんは歯科の知識や情報が少ないのでその歯医者を信頼して治療を任せていると言うのが実体の様な気がします。

「ラポールの形成をしながらインフォームドコンセントをする」これは歯医者が初診の患者さんに対して一番大切にしている事で、大切にしなくてはいけない事なのです。

 

このような観点から、デンタル サロン モナでは初診時に最低でも1時間、希望に応じて更に治療の時間枠を取ります。ただ、全ての医院が当院のような治療環境を作っているわけではありません。

大切なのは、患者さん自身が信頼して納得できる歯医者を見つけることです。

病院や歯医者選びは出会だと考えています。大切な自分の体を預けるので慎重に選ぶことをお勧めします。

また、歯医者はその大切な患者さんの体の一部を任されていると自覚し対応しなくてはいけません。

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